作曲家サイト集 Vol.1
ふとしたことがきっかけでシェーンベルク(Arnold Schoenberg, 1874-1951)のサイトを発見。
良く聴く作曲家のひとりだけど、今までネット上ではノーチェックでした。
Arnold Schoenberg Center
※独・英のみ。リンクは英語ページへのもの。
機能的なデザインで、使い勝手がとても良い。
何より嬉しいのは内容の充実度。
バイオグラフィや作品データベースは勿論ですが、シェーンベルクが描いた絵や自筆譜、写真などの画像も大量に(!)公開されています。
そして、作品データベースでかなりの作品が曲の最後まで試聴できる太っ腹ぶり。
他にもウェブラジオはあるし、楽譜や書籍、CD、DVD等をオーダーできるページもあるしで、「シェーンベルクのデパート」といった感じのサイトです。
画像や音源が豊富なので、英語(独語)が苦手な人でも楽しめます。
私が知っている作曲家のサイトでは、文句なく充実度No.1でしょう。
「シェーンベルクは難しそうで苦手」という方も、是非一度訪れてみてください。
そして、"Compositions"ページの"Chronological Catalogue of Works"で、初期作品から聴いてみてください。
シェーンベルクの初期って、案外ロマンチックだと思います。
そこで気に入ったらどんどん時代に沿って聴いていくと、意外と親しみ易くなるかもしれません。
こんなにサービスの良いサイトも珍しいので、沢山の方に使っていただきたいです。
このサイトの発見を機に、作曲家サイトを探訪してみました。
以下、成果第1弾です。
シェーンベルクと同じく「新ウィーン楽派」の作曲家、アントン・ヴェーベルン(1881-1945)のサイトです。
デザインはシンプルでかっこいいのですが・・・
全体がFlashで作成されているため、読みやすくはないです。(PDFファイルが用意されています)
データのそっけなさは、ヴェーベルンっぽい?かもしれません。
"Music"ではデータを試聴できそうな感じなのですが、どうしても聴けません。
リンク先はzipみたい。方法があるのでしょうか?
※コメント欄にて、データのダウンロード方法を教えていただきました。
私のPC環境(winXP)では普通に左クリックするだけではできなかったのですが、Ctrlキーを押しながら左クリックすると、ダウンロードのダイアログが出てきました。moondialさま、takeharaさま、有難うございました。
バイオグラフィ、作品目録は、IRCAMサイト内の作曲家データベースの方が使えます。但し仏語のみ。
Anton Webern : biographie (IRCAM)
因みに、新ウィーン楽派のもうひとり、アルバン・ベルク(Alban Berg 1885-1935)は目新しいサイトが発見できませんでした。
The Charles Ives Society -Charles Edward Ives, An American Composer
チャールズ・アイヴス(1874-1954)協会のサイト。(英語のみ)
バイオグラフィ、写真、作品目録など。シンプルなデザインで、テキストも読みやすいです。
作品は演奏編成ごとに分かれており、演奏時間等のデータが書かれています。
"Orchestra"ページの作品は少しだけ試聴できます。(拡張子が"rpm"なので操作が必要な場合もあります)
モーリス・ラヴェル(1875-1934)のサイト。個人サイトっぽいです。(英語のみ)
作品の試聴はありませんが、作品解説、バイオグラフィー等テキストが充実しており、参考になります。
ラヴェルに関係する人たちについても詳しいです。
"Places"というページでは、ラヴェルが住んだ町を画像付きで紹介。
ラヴェルファンには楽しめるサイトです。
The Official George Gershwin & Ira Gershwin Web site
ジョージ・ガーシュウィン(1898-1937)と兄アイラ・ガーシュウィン(1896-1983)のサイト。(英語のみ)
オレンジの色使いがとても綺麗です。
Flashなのでテキストの読みやすさはイマイチ。でも映画やミュージカルの画像が豊富なので眺めているだけで楽しめます。
"Juke Box"ではBilly HolidayやElla Fitgeraldなどによるガーシュウィン・ナンバーが部分試聴できます。
Kurt Weill Foundation for Music
劇作家ブレヒト(Bertolt Brecht 1898-1956)と組んだ「三文オペラ」等の作曲で知られるクルト・ワイル(1900-1950)と妻で歌手のロッテ・レーニャ(Lotte Lenya 1898-1981)のサイト。(英語のみ)
作品データベース"Weill Works"は重宝します。
一番の目玉は、ワイル自身が歌う"Speak Low"のオーディオファイルでしょうか?
微妙に調子っぱずれな、味のある歌声です(笑)
因みに、歌手ロッテ・レーニャのオーディオファイルはインタビュー音声でした。
他にもまだ沢山あると思いますが、とりあえず19世紀生まれの作曲家のサイトを紹介してみました。
次回は20世紀生まれの作曲家のサイトを紹介したいと思います。
ところで、シェーンベルクのサイトを見てひとつ気になったことがあります。
2003年に「シェーンベルク・ワイン」が発表されたそうなのですが、そのラベルの絵がこんなんなのです。

(画像をクリックすると拡大したものを見ることができます)
※このワインを紹介しているページはこちらです。
絵はシェーンベルクが描いたものだそうです。
・・・飲んでみたいような気がしないでもないですが、悪酔いしそうだなぁ・・・
「サイト」カテゴリの記事
- ねこふんじゃった(2005.04.28)
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Comments
fuRuさま
>Alban Berg の公式サイトを探してみましたがありませんでしたね。
ちょっと、不思議な感じです。
不思議なんですが…
ベルクって、いまいち影が薄いんですよね。
12音音楽の始祖として扱われるシェーンベルクと、戦後、次の世代に発掘され熱狂的に受け入れられたヴェーベルンと比べると。
“ルル”は本当にすごいし、“弦カル”なんかも名曲だと思うのですが。
“ルル”については、いずれ紹介したいと思っています。
クリスティーネ・シェーファーがタイトルロールを演じたDVDが発売されているのですが、シェーファーが容姿、演技ともにはまり役です。(歌唱の素晴らしさは言うまでもありません)
オペラって、声が素晴らしくても容姿の面で役とのギャップを感じることがあるのですが(苦笑)、シェーファーは魔性の美女ルル役にぴったりでした。
オススメです。
Posted by: kompf | 07/29/2005 at 04:42 PM
なんだか、一人だけ抜けているなと思って
Alban Berg の公式サイトを探してみましたがありませんでしたね。
ちょっと、不思議な感じです。
で、ちょっとリクエスト。
kompfさんが
Bergについて書かれたものを読んでみたいです。
>その辺から始めて、“月に憑かれたピエロ(Pierrot lunaire, Op21)”あたりも是非聴いてほしいですね。
「昔は良い人だったんだけどね…」という感想になるかもしれませんが(笑
このコメントを読んで笑ってしまいました。
好きな小説家のポール・オースターもユダヤ人ですが
ユダヤ人はあなどれません。
Posted by: fuRu | 07/27/2005 at 07:20 PM
Takeharaさま
試聴方法を教えていただき、有難うございました。
>ウェブサイトの常識から考えるとちょっと、不親切ですよね。
そうですね。
もしかしたら、あまり試聴されたくないのでしょうか?
"antonwebern.com"となっていますが、オフィシャルではないみたいですね。
とすると、著作権の問題であまり大っぴらに公開できないのかな?とも思いました。
Posted by: kompf | 07/19/2005 at 04:50 AM
Kompfさま、
よかったですね。わたしも、XPですが、これは、Flashの問題で、ウェブサイトの常識から考えるとちょっと、不親切ですよね。5分くらい考えて、いろいろ試した結果なのです。
Posted by: Shigeru Takehara | 07/16/2005 at 12:38 PM
moondialさま、takeharaさま、
有難うございました。
ヴェーベルンの音楽、無事ダウンロードできました!
takeharaさんのおっしゃるとおり、Ctrlキーを押しながら、マウスでクリックしたらダイアログが出てきました。
うちのPCはwinXPなんですが、それだとCtrlキーが必要ってことなのでしょうか…
良く分かりませんが、とりあえず解決して良かったです。
って、同じ録音のCDを持っているんですけどね(笑)。紹介した手前、気になっておりました。
moondialさま
>Naxos 盤で『浄夜』と新ウィーン楽派ピアノ曲集の2枚を買いました。
「面白い」と思っていただけて、嬉しいです。
シェーンベルクのサイトで、他の作品も是非楽しんでください。
彼は“キャバレーソング(Brettl-Lieder)”も作っています。…といっても、「えっ、これが?」って感じの、クラシカルな歌曲っぽい歌なのですが。
ダウンロード方法、本文にも追記しておきます。
Posted by: kompf | 07/16/2005 at 03:59 AM
Kompf さま、
Musicが聞けない問題ですが、Ctrlキーを押しながら、マウスでクリックすると、Downloadするかどうか、聞いてきますよ。あとは、Moondialさんのおっしゃるとおりで、よいはずです。
Posted by: shigeru takehara | 07/16/2005 at 02:28 AM
ヴェーベルンのサイトの ".zip" 書庫ファイルは、曲名を(左)クリックするとダウンロードのダイアログが出ないでしょうか?
肝腎の、ブラウザに書庫ファイルをダウンロードさせる設定の仕方をご説明できず申し訳ないのですが、そのダイアログが出さえすれば、あとは保存して解凍、音源プレイヤーソフトで演奏という手順です。
カラヤン3枚組はやはり買っておくべきでしたか。
実は昨年の Kompf さんのシェーンベルク関連の記事を拝読してから、安価なので Naxos 盤で『浄夜』と新ウィーン楽派ピアノ曲集の2枚を買いました。今回は、同じ曲の別の演奏を手許に増やすよりも……と思ってやめたのでした。またセールで遭遇したら今度は逃さないようにします(笑)。
この Naxos 盤の演奏の可否を云々する能力は私にはありませんが、曲自体はいずれも大変おもしろいと思えます。というよりも、どうやら自分の場合、これくらいまで時代が降らないとなかなかピンと来ない感じです。どちらのアルバムも比較的よく聴いています。
Posted by: moondial | 07/15/2005 at 11:23 PM
Golcondeさま、えんりけ=ずぼらーにゃさま
コメント有難うございます。
Golcondeさま
>これですこしはシェーンベルクさんともお友達になれるかな?
多分?
初期のピアノ曲(Drei Klavierstuckなど)や弦楽作品なんかは違和感なく聴けると思います。
好みは別として…ですけど。
その辺から始めて、“月に憑かれたピエロ(Pierrot lunaire, Op21)”あたりも是非聴いてほしいですね。
「昔は良い人だったんだけどね…」という感想になるかもしれませんが(笑)
ワインのラベル、あれはシェーンベルクの描いた絵からセレクトされているのですが、「それを選ぶか!?」って感じですね。
普通のメーカーだったら自画像あたりで手を打っていただろうに(笑)
ある意味、文化の懐の深さを感じます。
えんりけ=ずぼらーにゃさま
>試聴がメディアプレイヤーでは聞けないものらしく、ダメでした。
Media playerでは聴けませんでしたか?
拡張子が"pls"だからかなぁ…
因みに私のPCだと、iTunesが“強制的”に開きます。
あと、Real One Playerでも大丈夫みたいでした。
どちらも無償ダウンロードできるはずです。
>『東大講義録』の公式サイトもブログ形式のようで、こちらでは音源がジャケットも含めて紹介されていました。
本に関する情報をネット上で著者自身が紹介するというのは、良い試みですね。
私も「東大講義録」を読んでみようかという気になってきました。
Posted by: kompf | 07/15/2005 at 03:19 PM
シェーンベルクのサイト見てみましたが、肝心の試聴がメディアプレイヤーでは聞けないものらしく、ダメでした。
池辺さんの『バッハの音符たち』でシェーンベルクのヴァイオリン協奏曲の話が出たので、聞きたかったのですが…
件の『東大講義録』ではいろいろな音源が紹介されているのですが、それらをダイジェストで聞けるCDはないようなので、その点不便です。
よくお邪魔する方のブログ、拝見しましたが、一級建築士の方なのですね。
音楽以外の記事も面白そうでした。
『東大講義録』の公式サイトもブログ形式のようで、こちらでは音源がジャケットも含めて紹介されていました。
Posted by: えんりけ=ずぼらーにゃ | 07/14/2005 at 11:02 PM
こんにちは。
面白そうなサイトばかりですね♪
今ちょっと仕事等が立て込んでいますので、
夏休みにでもじっくりゆったり訪問してみようと思っています。
これですこしはシェーンベルクさんともお友達になれるかな?
でも、あのワインのラベルの絵は…いやなんともはや…
個人的にはシェーンベルクさんとお友達になるのには、
結構努力が必要かもしれないな、と思っています(笑)
Posted by: Golconde | 07/14/2005 at 12:22 PM
moondialさま、コメント有難うございます。
20世紀(1920年以降ぐらい)生まれの作曲家についてはネットで調べる機会も多いのですが、シェーンベルクは盲点でした。発見した時は嬉しかったです。
カラヤン指揮、BPOの浄夜は、非常にロマンチックな演奏なので、新ウィーン楽派を敬遠しがちなクラシックファンにも聴きやすいと思います。私はもう少しドライな演奏が好きですが。
でもこの3枚組はお買い得ですね。
「浄夜」はシェーンベルクのサイトで試聴できますので、もし未聴でしたらお試しください。
原題は"Verklate Nacht (Op.4)"です。
マーラーやR.シュトラウスの影を感じる、クラシカルで美しい作品です。試聴できるのは弦楽6重奏版です。
この作品にはほかに弦楽合奏(18人?BPOはこちらですね)のものがありますが、6重奏のほうがシンプルな感じで私は好きです。
ただサイトでの試聴の難点は本来全編とおして演奏されるべき作品なのに、各部で分かれてしまっているためにぶつ切りでしか聴けません。それが少し残念です。
ワインのラベルは凄いですよねー(笑)
欲しくなってしまいました。
個人輸入してみようか半分真剣に考えています。(もう品切れかもしれませんが)
他にもトランプや鉛筆、Tシャツなんかも売ってるし・・・奥が深いサイトです。
ところで、ヴェーベルンの音は未だに聴けてません。
どうやってダウンロードするのでしょう(涙)
もう少し試行錯誤してみます。
Posted by: kompf | 07/14/2005 at 12:21 AM
ポインター多数、個人的に興味を惹かれる作曲家が多くて大変参考になります。
先日出かけたCD夏のセールで、新ウィーン楽派の作品3枚組(カラヤン指揮、ベルリン・フィル? 銘盤らしい『浄夜』を含むものでした)を最後まで迷って、結局買わなかったのですが、Kompf さんご推薦のこれらのサイトでもうちょっと予習(?)してみたいと思います。
早速いま、シェーンベルクのサイトでウェブラジオを試しに聴いています。
なお、ヴェーベルンのサイトの試聴は、zip 形式の書庫ファイルをダウンロードしてから解凍して聴け、というもののようです。
それにしてもこのワインのラベル、なかなか……(笑)。文化の爛熟したウィーン育ちの面目躍如というところでしょうか。
Posted by: moondial | 07/12/2005 at 09:34 PM